砂手紙のなりゆきブログ

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いい映画監督と悪い映画監督による映画完成お披露目記者会見

記者「今度の映画について監督から一言」
いい監督「最高にいい映画に仕上がったんでぜひ見てください」
悪い監督「いつもと同じなんであまり期待しすぎないでくれ」

記者「俳優やスタッフとはいかがでしたか」
いい監督「最高の俳優と最高のスタッフ、最高のプロデューサーに恵まれてハッピーだった。最高の取材記者にもね」
悪い監督「最低の俳優といつものスタッフで相変わらず最低だ。プロデューサーも最低だし、つまらないこと聞く記者も最低だ」

記者「今回の映画製作で苦労したことは」
いい監督「相変わらず金と時間かな。限られた範囲でできるだけのことはやったつもりだ」
悪い監督「相変わらず金と時間だな。これ以上かけてもどうせろくなものにはならないとは思うが」

記者「今回の映画のテーマは何でしょう」
いい監督「ぼくの映画はいつも犯罪と恋愛だよ。それが一番映画を見る人が望んでることだろう」
悪い監督「そんなものは見た人間が勝手に考えればいいだけのことだ」

記者「あなたの映画のファンに最後に何か一言」
いい監督「いままでぼくが作った映画の中でも最高なんで、ぜひ見てください。まあ新作ができるたびに言ってるけどね」
悪い監督「そんなの世界中に2万人ぐらいしかいないだろ」

 いい監督は国際映画祭にゲスト出展をお願いされて丁重に辞退し、悪い監督は国際映画祭の審査員賞を受賞します。