村上春樹みたいに朝に小説を書こうと思ったけどひと月ぐらいで無理だとあきらめた
なんかこう、寝る前に小説の中の登場人物のことを考えて寝るとか、そういう器用なことできない。
朝は朝で、ジョギングしてシャワー浴びて小説書く、なんて規則正い生活は、できなくはないんだろうけど、なんか違うんだよなあ。それはぼくの生活ではない、みたいな感じで。
結局、夜中に後で後悔するに決まってる恥ずかしい小説のようなものをコツコツ書くことにしてみました。1回分のテキストは1500字ぐらいで、これを寝る前に書く。
以前は映画見て、睡眠導入剤飲んで12時ぐらいに寝てたんだけど、映画なんて見ている暇がなくなった。
小説のようなものはこちらです。
kakuyomu.jp 9月か10月末ぐらいまでには終わらせる予定。
次回作もだいたい素材集めが終わったので、10月になったらはじめる予定。
小説のネタのアイデアメモ・夢日記なんて、どうせ使わないから作るだけムダ
これはいい考えだ、とか、この夢の物語は小説に使えるかも、と、なんでもメモしておいても、ぼくの場合はどうもうまく使えない。そういうのは物語を作る人の、作りかたの違いなんだろうな。要するに、そういうメモを有効利用できる人とそうでない人がいる。
ぼくの場合は、とりあえず頭の中にしまっておいて、何日か経っても思い出せる(忘れない)ようなことだけを、夜中にブログに書いておく。メモではなくてノートみたいなもんですかね。小説(物語)には使えないネタのほうが多いです。
とある女子高生の会話
いつもは乗ったことがないバスに乗ったら、電車とは違って隙だらけの女子高生がこんな会話をしてました。
「…でさあ、キムラっているじゃん、あの超フリョーっぽいの。それがさー、何があったか知らないんだけど、ひと月前ぐらいから真面目になっちゃってさー」
「えー、何それ」
「なんか、髪もばっさばさだったのが、きれいにしちゃって、「おはよう!」とか言うんだよ」
「それもう絶対変だよ。あいつフリョーって、学校中みんな知ってるじゃん」
「だよねー、で、もともと顔悪くないし、ベンキョーだって出来るっていうか、バカじゃないよね?」
この話はネタになるかもしれないと思って、最後まで聞きたかったんだけど、バスを降りてからは一応警戒して、キムラの話はあまりしてくれなかった。
これから、面白そうな話をしていそうな女子グループがいたら、さりげなく、犯罪にならない程度に尾行してみたい。
しかし記憶に基づいてテキスト起こししてみると、これ、近所のオバさんの立ち話でも全然違和感ないな。
「りとした」という形容詞を使いすぎるとバカみたいに見えるので避ける
最近どうもライトノベルのありふれた語句コレクションというのをやりたくなりました。
陶磁器のような肌
ふんわりとした髪
残念な胸
なっ…!?
こんな感じ。
で、思ったのは、「りとした」という語を使わないとだいぶ文章がいい感じになるかな、ってことです。
だらりと空を見上げる
のんびりと空を見上げる
ぼんやりと空を見上げる
しかし代わりの案がうまいこと思いつかない。
「昭和20年8月15日の玉音放送を聞いたあとの日本国民のように」
「初代ゴジラが芝浦を荒らして海に戻ったのを見送っている東京都民のように」
「小津安二郎の映画の中の笠智衆みたいに」
とか、いろいろあるんだけど、元ネタが一般的じゃないのも困るしなあ。
怒ってる人が怒ってるところは、怒ってる人ではなく怒られてる人を映す
どうもアメリカの、ハリウッド系の映画を見ていると、アクションしている人を映しすぎのような気になるのです。
特に最近の映画。
話してる人(アクションしている人)ばかり映してる。
舞台劇のように映画を撮っていた時代のハリウッドは、セットはいかにもセットなんだけど、役者がちゃんとリアクションしてるのを映してて、そこらへんが楽しいんですけどね。
なんでそんなになっちゃったかというと、エイゼンシュタインが悪いんじゃないかって気が最近してきた。
映画に演説する人を出した監督です。
ここらへんを話すと長くなるんで、また別のときにでも。
日本の映画の、クサい音楽とクサい演技を見るのもまたつらいものですが。
なんかこう、思い出の昔の写真を見ながら回想して涙拭くとかね。でもって、クサい音楽が流れる。
クサい音楽とチャラい音楽の微妙な差は、佐藤勝の映画音楽を聞いてみるといい。
香りと手触りでできた歌(スカボロー・フェア)
サイモンとガーファンクルの歌で(多分)知られている「スカボロー・フェア」は、イギリスの古歌、というかフォークソングということになっています。
訳詩その他はウィキペディアに出ていますが、そもそも最初の一行がわからない。
わかることはわかるんですが、「パセリ、セージ、ローズマリーにタイム」って。
なにか、小説みたいなものを書いている人に聞いてみたいんですが、この4種の薬草(ハーブ)の香りを、テキストで表現してみようかと思ったことなんかありますかね。
パセリ…さわやかな香りと口に入れたときの苦味(セリ科)
セージ…強い香りで肉の臭みを消すためソーセージを使った料理に使われる。ソーセージの語源(シソ科アキギリ属)
ローズマリー…マツに似た香り(シソ科)
タイム…昔のミイラみたいな香り(シソ科イブキジャコウソウ属)
要するに、ほとんどテキストとしては書き分けられない。
それぞれの植物が持っている意味にしか意味がないんですね。
つまり、パセリは「勝利・死の前兆」、セージは「幸福な家庭」、ローズマリーは「貞節」、タイムは「勇気」。
さて、それでは、その歌詞の中に出てくる「カンブリックのシャツを作れと伝えてくれ(Tell her to make me a cambric shirt)」の「カンブリック」って何でしょう。
こんなものは、実物を手で触ってみないとわからないなあ。今は合成繊維の時代なので、合成繊維が想定されていない世界(ファンタジー的異世界)では適当に、「白くて軽量の、表面に光沢がある、手触りのいい素材でできた服」とかするしかない。麻とか亜麻とか綿が想定されているファンタジー的異世界ではそれも可能です。
亜麻(リンネル)でできた製品、フランス語であるラーンジュはランジェリーの語源なので、亜麻とフランス語のあるファンタジー的異世界ではランジェリーもある。
カンブリックは別名シャンブレー(英語: chambray)で、多分C・L・ムーアのスペースオペラ短編「シャンブロウ」はこれに由来している。
そんなのは女性作家と女性翻訳者と服にくわしい人間にしかわからないはず。