砂手紙のなりゆきブログ

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忠臣蔵ってメタ仇討ちだと思う

 メタという語の定義は引き続き曖昧ですが、まぁ「観客の視点を意識しているように見えなくもない」という程度に解釈してみてください。
 そりゃ、最初の松の廊下の件は、どう考えても浅野内匠頭が「これから面白い芝居(物語)作ってやろう」と思って切りつけたとは思えないんだけれど、討ち入りに関しては、絶対江戸の町人の期待(観客の視点)入ってたんじゃないかな、とか思っちゃいますよね。何しろ討ち入りが年末のほぼ最後の月夜の日で、これ逃したら借金取りで首回らなくなっちゃう浪士も多かっただろう。
「先生、いっちょ、頼みますよもう、来年まで待ちませんから。今年やっちゃってください」みたいな感じでね。
「吉良様のお屋敷の地図とか、予定とかどんどん情報提供しますから」って、背中押したり、揃いの衣装とか用意したりする人いるよね。こう、広告入りの奴。薬局とか化粧品とか、今と同じだ。
 でもってしょうがないから、蕎麦屋の2階でスポンサーと話し合いをする。
 一番いいところのスポンサーは、吉良上野介の額の傷を隠す膏薬を提供してる所で、それを剥がして「まさに我が主君の敵」とか大石内蔵助に言わせる。
 本当にあった話だと知らなければ、あんなに物語になってる話ってないよなぁ。