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砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

佐田啓二と火星のジョン・カーターと『東京物語』

 武部本一郎画伯による、エドガー・ライス・バローズの火星シリーズのヒロイン、デジャー・ソリスは原節子に似ていて、ヒーローのジョン・カーター佐田啓二に似ています。
 よくここまで似てて問題にならなかったのか不思議なくらい。
 佐田啓二小津安二郎木下惠介に大変(性的な意味ではなくて)愛された俳優で、小津の『東京物語』(1953年11月公開)は木下の『日本の悲劇』(1953年6月公開)を意識しており、試写を見た小津は日記にこのように書いています。

『野心作ならむも一向に感銘なく粗雑にして、す(鬆)の入りたる大根を噛むに似たり。奇にして凡作也』

 小津安二郎は、『東京物語』では三男の平山敬三役を佐田啓二に頼むところだったんですが、『君の名は』(1953~54年)のほうに出演が決まっていたのでだめでした。
 雑に映画史追ってるだけでは、なんで『東京物語』の中で、熱海で歌う人が出てくるのか不明なのと同じです。これは『日本の悲劇』を見るとわかります。
 この映画の西洋での人気は、他の小津安二郎作品と比べると、『東京物語』は、東洋人の顔の区別がつかない西洋人にも、比較的区別がつく顔を並べているせいじゃないかと思っています。

 本日は504文字です。