砂手紙のなりゆきブログ

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長い黒澤明の映画とふたりの監督に与えた影響(隠し砦の三悪人)

 映画『隠し砦の三悪人』(1958年)は、日本では139分の映画ですが、アメリカでは1960年の10月に公開され、ジョージ・ルーカス(1944年5月14日生まれ)は16歳のときにこれを見て、『スター・ウォーズ』(1977年)はその影響を受けた、と言っています。
 ただし、1960年代にアメリカで見られた『隠し砦の三悪人』は、90分の短縮版です。
 この映画は無駄に長い(演出がくどい)黒澤明の作品の中でも一番の難物で、たいていの人は隠し砦に百姓のふたりが斜面を登りながらずるずると落ちる場面で「この映画、本当に面白いの?」と、疑問と退屈を感じるはずです。
 あと、敵方の大将と真壁六郎太が槍試合をする場面も、槍を選ぶところはいいんですが、陣幕を破くところなんかは、「これは高度なギャグなのか?」とか思ってしまいます。
 普通に編集しなおしても、30分は削れると思う。
 まあ、火祭のあとの30分は削れない。
 ところで、日本ではあまり評価が高くない『悪い奴ほどよく眠る』(1960年)は、アメリカでは1963年の1月に公開されて、フランシス・フォード・コッポラ(1939年4月7日生まれ)は23歳のときにこれを見て、影響を受けた映画は…。
 なんと、『ゴッドファーザー』(1972年)の冒頭、結婚式の場面。
 言われないとわからないけど、言われると納得する。

 本日は548文字です。