砂手紙のなりゆきブログ

KindleDPで本を出しました。Kindleが読めるデバイスで「砂手紙」を検索してください。過去テキストの一覧はこちら→http://d.hatena.ne.jp/sandletter/20120201/p1

2016-01-01から1年間の記事一覧

豊臣秀吉(木下藤吉郎)が清州城の三日普請を請け負ったとき、最後のギリギリのところで職人の組頭とどういう話をしたか

豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎だったころ、台風でこわれた清洲城の城壁の修理が全然進まないので、こんなの俺にやらせれば3日で修理してみせる、と織田信長に言って、うまいこと3日目の、それも、予定より早くできることになりそうだったので、木下藤吉郎は修…

戦いながら会話するのは無理なので、歩きながら会話させる

だいたい物語は、アクションと会話でできています。 アクションが過ぎるとアクション描写だけになって、会話が過ぎると座ったまま延々と会話する物語になります。 映画だと、同じ場所での会話は○秒以上続けない、という手もないことはないんですが、そのよう…

利用する図書館をひとつ増やすということは、毎週読まなければならない本が10冊増えるということ

諸般の事情で、とある図書館の利用カードを作りました。 本当は借りたい本が1冊だけあったんで、それだけでよかったんだけど、つい貸出冊数の上限までついでに借りてしまうのよね。新しく利用カードを作った図書館の貸出冊数、上限は2週間で20冊。 そんな…

『虚無への供物』再読したけど、ヒロインが「よくって?」と言うたびに苦笑してしまう

中井英夫『虚無への供物』(文庫版は1974年、上下巻に分かれて2004年に再刊)は、戦後没落した氷沼家に起きる4つの密室殺人です(どうも読み返してみると4つ目の殺人は本当にあったことなのかどうか不明。あと本当は「密室と思われる空間で発見された死体…

映像や画像では小説は勝てないので、五感のうち三感覚を使う

映像・画像に情報としてたくさんあるものは視覚・聴覚です。 小説にも映像・画像にもないものは触覚・嗅覚・味覚ということになります(触覚はもっと細かく分けられるみたいです。痛感とか温冷感とか) 小説にしかないものは適切な比喩です。まあ「盆のよう…

アクション描写ってすごく難しいんだけど、今のラノベと時代小説では書かないといけない

割と書かないで時代小説書いてた人というと、司馬遼太郎とかそんな感じですよね。新選組なんかでも斬り合いとか描写あったっけ、みたいな感じ。「この戦いで○○側は×人の死傷者を出した」とか(うろおぼえ)。 剣の使いかたと格闘技に関しては、今なら動画と…

ラノベの異世界ファンタジーの中に出てくる「テーブル」とか「ベッド」は、本当は別の名前で呼ばれているけど日本語にするときにとりあえずそういう名前にしているもんだと思って読む

翻訳小説のファンタジーのほうが、そこらへん気をつかってる気がするんですけど、どうなんですかね。「卓」とか「寝床」みたいに漢字にしたりして。「四人の男がテーブルを囲んでカードゲームをしていた」じゃなくて「四人の男が卓を囲んで札遊戯をしていた…

記号論理学で学ぶ古文(練習)

「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。 夏は夜。」 をかし∋(春∧あけぼの)∨(夏∧夜) ※「やうやう白くなりゆく山ぎは」以下は微分方程式になるんだけど、うまくテキストでは書けない。 「いづれ…

創造物に必要なのは技術と知識と狂気もしくは独創性

ジェフ・ベックの曲を聞くといろいろ絶望的な気分になります。 ギターバカと言われて、あんだけ努力してもこの程度のもんか、と。 落語の古典で「初天神」聞いて、落語なんてこの程度のもんか、と思うようなもんです。 ギタリストで天才なのは、たとえばぼく…

ライトノベルは3年ぐらい経ったら読もうかと思ってたらどこへ行っても手に入らないかシリーズ10巻ぐらいになっててアニメ化もされてて読むのが大変になってるかのどちらか

ネットの中では、けっこう昔(と言っても10年ぐらい程度の前)のライトノベル評も見当たらないことはないんで、ピンポイント的に評判のいい奴だけ読めそうな気になるんだけど、これが大変なんだよね。 リアル書店でなければ、いろいろ合法的な手でなんとかな…

10年前に読まなければならなかったライトノベル(シリーズ進行中)の話は、『狼と香辛料』の他に何?

一応、物語シリーズ(2006年11月~)とか、『ゼロの使い魔』(2004年~)とか、『灼眼のシャナ』(2002年~)とかはある。 ハルヒもとらドラ!もフルメタもある。古典部シリーズだってある。 なくて意外だったのは『とある魔術の禁書目録』(2008年~)ぐら…

メモ取らないで本を読んだらはかどるのなんの(ぼくたちの好きな戦争)

小林信彦『ぼくたちの好きな戦争』(1986年)は、東京の老舗の和菓子屋を継いだ長男と、風刺画家になった次男、芸人になった3人の兄弟と、長男の子供を扱った物語で、それにアメリカ側の兵士(というかギャグ・ライター)と、その著作物(メタフィクション…

ローリング・ストーンズ「悪魔を憐れむ歌(Sympathy for the Devil)」のいろいろなバージョン

ローリング・ストーンズはもう、半世紀ぐらいロックをやっている人たちなので、公式・非公式を含めていろいろなライブの音源があります。 アルバム『ベガーズ・バンケット』(1968年)の冒頭に収録された「悪魔を憐れむ歌」は、非常に呪術的なリズム・セクシ…

スイッチャルーの規則とミステリー

スイッチャルーの規則というのは、『ゲーデル、エッシャー、バッハ』(翻訳は1985年白楊社、原書は1979年)に出てくるんだけど、検索してもド・モルガンの規則(法則)はあるんだけど、スイッチャルーのほうはないんだよな。p200(2005年白楊社から20周年記…

ケプラー予想(ヒルベルトの第18問題)の証明で大変だったこと

ケプラー予想とは、球充填に関する数学的な予想で、この難問を1998年にトーマス・C・ヘイルズはコンピュータによるしらみつぶし法で証明した、と発表しました。 10万個ほどの線形計画問題を解いた証明論文は「250ページの手稿と3ギガバイトのプログラム、デ…

本の感想というより紹介(フリッカー、あるいは映画の魔)

セオドア・ローザック『フリッカー、あるいは映画の魔』(1998年、文藝春秋。原著は1991年)は、架空の映画監督マックス・キャッスルに関する長い物語です。 主人公はB級映画の黄金時代に生まれて、ハリウッド映画にはないもの(要するに裸の女子のおっぱい…

キャリーカートを買いました

ドン・キホーテで980円ぐらいで売ってたので、買ってしまいました。 アマゾンでは「Siffler Siffler NR-205 キャリーカート NR-205」(シフレ)ってのが1500円ぐらいで売ってる。だいたい他の商品でもそのくらいで買える。 用途は図書館で借りた本の運搬用で…

ビートルズの「キャント・バイ・ミー・ラヴ」について

ビートルズの全213曲の完全ガイドである『ビートルズを聴こう』(里中哲彦+遠山修司、中央公論新社、2015年)では、以下のように述べられています。(以下引用、P62)『さて、タイトルの「キャント・バイ・ミー・ラヴ」は「僕の愛はお金では買えない」という…

本をバラバラにして読みながらテキストメモする

まず、本を手に入れます。 それをざっくり、バラバラにします。 32ページ単位を基準に、適当な章の区切りとかでいい。 読みながら、スマホで使えるキーボードを使って、適当にメモします。 読み終えたらスキャンして保存しておくという手もあるけど、バラバ…

新しいキーボードに慣れるために苦労するけど、まあ『潜水服は蝶の夢を見る』の人と比べたらどうということはない

面倒くさいのは、何字書いたのかよくわからないところなのよね。これは別のアプリを使うとか、毎日新しいファイルを作ってそれを表示させるとかするといいのかも。 映画にもなった『潜水服は蝶の夢を見る』(原書は1997年、映画公開は2007年)は、フランスの…

クック・ロビンはなぜ殺されたのかに関する萩尾望都の想像

萩尾望都は『一瞬と永遠と』(2016年、朝日文庫。2011年6月に幻戯書房から出たものを再構成したもの)収録のエッセイ「クック・ロビンは一体何をしでかしたんだ」(初出は谷川俊太郎訳詩『マザーグースのうた』四・付録、1976年、草思社)で、以下のようなこ…

キンドルで英語を聞きながら寝る

トークバックってモードにすると、スマホのキンドルアプリのテキストを読んでくれるので(英語でも日本語でも大丈夫)、だいたいタイマーを30分ぐらいにセットして10分ぐらいしたら寝てしまうのです。 前は音楽聞きながら寝てたんだけど、どうもうるさくてう…

スマホ&タブレット用のブルートゥースで使えるキーボードを買いました

キーピッチが19ミリという、個人的には一番慣れている奴。 どうも最近早寝をしてしまって、テキスト作成が全然進まないので、これとスマホを持って、外で作業をするのです。 キーボードのバッテリーは一度充電しておくと、けっこう長持ちするみたいなので、…

萩尾望都『トーマの心臓』のトーマの自殺の理由にマジで困る

萩尾望都『トーマの心臓』(1974年)は、少年たちの愛と誠の物語です。 ドイツのギムナジウムの生徒であるトーマ・ヴェルナーは、1974年3月9日(土曜日)の朝、一通の手紙を優等生(ぶってる偽善者)のユリスモール・バイハンに出したあと、陸橋から身を投げ…

購読中のブログをコツコツ増やしてるんだけど、自分が今いくつ購読してるのかとんとわからない

何か方法あるんですかね。 購読が止まったブログとかは外したいんだけど、方法がわからない。 先月は映画関係のブログ購読を増やしましたが、今月は読書関係のブログ購読を増やしました。 映画と比べると本のほうが扱ってる幅が広いので(映画はだいたい物語…

リアクションを大切にする映画(ソロモンの偽証)

映画『ソロモンの偽証』(2015年)は口先だけの偽善者たちの物語です。 雪の降ったクリスマス・イブの翌朝、うさぎ小屋の当番だった主人公(ヒロイン)の藤野涼子と野田健一は転落死した柏木卓也の死体を発見します。警察はそれを自殺と判断しますが、謎の告…

どうも『愛の嵐』と『地獄に堕ちた勇者ども』と『キャバレー』の区別がつかない。あとついでに沢田研二

映画『地獄に堕ちた勇者ども』は、1969年イタリア映画、ルキノ・ヴィスコンティ監督で、1933年から1934年のドイツが舞台。 映画『キャバレー』、1972年アメリカ映画、ボブ・フォッシー監督で、1930年代のドイツが舞台。 映画『愛の嵐』は、1973年イタリア映…

20人の女子が出てくるアニメの劇伴みたいなチック・コリア(Children’s Song)

チック・コリアのソロ・ピアノ曲集「Children’s Song」は実に不思議な曲集です。 だいたい1分から2分ぐらいの、ほとんどひとつの主題と伴奏でできているミニマルな、ちょっとクラシックっぽくて練習したら素人でもなんとか弾けそうな曲が20曲入ってる。 こ…

お題「マイルール」

お題「マイルール」 ブログを書くときのマイルールはいくつかあります。・時事・政治の話を入れない(おかげでブログテキストを書いたときに、リアルの世間でどんなことがあったのか、読み返してみてもさっぱりわからない)・画像とか動画をなるべく入れない…

お題「何回も見た映画」(トゥモロー・ワールド)

お題「何回も見た映画」 ぼくが多分一番何回も見た映画は『トゥモロー・ワールド』(2006年)です。 人類に子供が生まれなくなって数十年、主人公はテロと恐怖政治が支配するディストピアに住んでいて、コーヒー飲んでたら爆発したり、列車で移動してたら暴…